岸田文雄首相(65)と同じ自由民主党の宏池会に所属する、衆議院議員の小野寺五典元防衛大臣(63)が30日、TBSラジオ「生島ヒロシのおはよう定食/一直線」(月~金曜午前5時)の生放送にゲスト出演した。

首相公邸内で親族と昨年末の「忘年会」で記念写真を撮るなど不適切な行動が報道されていた岸田首相の長男、翔太郎首相秘書官(32=政務担当)が6月1日付で辞職し、後任に山本高義元首相秘書官を充てる人事が、前日29日に発表されたばかり。批判を受けての事実上の更迭となる。

この日、小野寺氏は北朝鮮の弾道ミサイル発射問題について出演予定だったが、翔太郎秘書官の更迭決定に「随分、微妙なタイミングで呼んでいただいた」と苦笑い。パーソナリティー生島ヒロシ(72)は「昨日、こういう状況になると、いったん息子さんが引かないと収まりがつかないでしょうと発言したけど、そうなってしまった」。小野寺氏は「これは総理の判断ですから、私たちは特にコメントはない」としながらも「普通、総理秘書官というのは目立つ存在ではないんですけど、身内だからこそ注目されるので、そこは総理が判断をされた」と話した。

翔太郎秘書官は今年1月に首相の欧米歴訪5カ国に随行した際も、公用車を使ってのショッピングが批判を浴びていた。小野寺氏は「よく総理の代わりに、地元に帰った時のお土産を調達することはある。いずれにしても注目される存在であることは自覚すべきこと。首相の公邸というところは、日本でも一番、セキュリティーを厳しくしなければいけないところ。比較的、表に見えなくすべき所なので、管理をしっかりすべきところ。人と会うのに表に見えるのが首相官邸で、首相公邸は、少しプライベートで話をしたり、食事をするのに使う場所」と説明した。

生島が「会ったことはないけど、名前が呼びやすくて、親近感を覚えていた。優秀な大学(慶大法学部)も出ていたんですけど、常識というか判断が…」と話すと、小野寺氏は「私は個人的にはよく知っています。東日本大震災の後に、三井物産の食の担当でした。被災地の気仙沼の食品加工場を一生懸命支援してくれた。その時は、すごく頑張ってくれたので、総理を支えてくれると思っていたんですが」と話した。

翔太郎秘書官は辞職により、受け取れるはずのボーナス、退職金を受け取らない意向だという。小野寺氏は「けじめは、しっかりつけると思います」と話した。