行平あい佳(31)と劇団EXILE青柳翔(38)が22日、東京・新宿バルト9で行われた映画「セフレの品格 初恋」公開記念舞台あいさつの檀上で、映画のレイティングをR15(15歳未満鑑賞禁止)に収めるため、城定秀夫監督(47)が撮影中に下した演出の的確さ、迅速さに驚いた。

「セフレの品格」は、シリーズ累計430万部(紙、電子)を突破した、湊よりこ氏の同名漫画が連載から12年を経て映画化。行平は派遣社員として働きながら女手一つで娘を育てている36歳バツ2の森村抄子、青柳は抄子の初恋の相手でバツ1の産婦人科医の北田一樹を演じた。抄子は高校の同窓会で初恋の相手で一樹と再会し、ホテルに誘われ、数年ぶりのセックスの快感に2人の関係を深めていきたくなったが、その気はない一樹からセフレになることを提案される物語。

まず、城定監督は性愛シーンについて「口を出すことは出来ない、カメラの位置、ここだからと…ライティングはここなので、気持ちでやってくれ、と。そういうシーンが多かったので、いつもより僕の予想を超えたものが撮れた。なるべく生っぽく撮った」と振り返った。そして「相手のいることだから、相手がどう来るかによる。男性がリードすることが多い行為だから、青柳さんにかかっていた」と青柳に委ねる面が多かったと振り返った。

司会から、タイトルにちなんで、それぞれのプライドは? と質問が出た。城定監督はフリップに「R-15」と書き「この作品は、高校生でも見られるんです。そうは見えない仕上がりかと思うんですけど」と強調。「現場で、その見極めが的確で速かったとお褒めの言葉をいただいた。R18+(18歳未満は観覧禁止)ギリギリのR-15映画を撮ることに頑張っています」と胸を張った。撮影現場で、どのように見極めているかと聞かれると「それ以上、足を開いたら18とか」と具体的に言及した。

すると、青柳が「(指示が)メチャクチャ速かった。『カット、それダメ…18。15にして』と。すごい端的だし正確」と絶賛。行平も「(指示は)多分、皆さんの想像の100倍以上、速い」と訴えた。

城定監督は、武蔵野美大学在学中から映画を自主製作し、卒業後はフリーランスの助監督としてピンク映画、Vシネマなどを中心に実績を積んだ。「僕が(ピンク映画を)やっていたころは、放送のことを考えて18に見える15…映倫の先生をだますテクニック、みたいなのを…」と、ポロッと“問題発言”を口にして会場全体を笑わせた。

物語の中で、一樹からセフレになることを唐突に提案され、驚く抄子は、セフレという関係を受け入れられずにいたが、そんな折、同級生の新堂華江(片山萌美)が一樹とセフレであることを知り、さらに会社の上司である栗山(新納慎也)にも言い寄られる。一方の一樹も、割り切った関係を求めるようになったのには、人には言えない過去が関係していた。

この日は抄子の同級生の新堂華江を演じた片山萌美(32)も登壇。抄子に言い寄る会社の上司・栗山を演じた新納慎也(48)は登壇予定だったが、仕事の都合で欠席しビデオレターを寄せた。「-決意」が、8月4日に2部作連続で公開。