市川猿之助被告(47)が企画、総合演出、出演を担う予定だったスーパー歌舞伎セカンド「鬼滅の刃」(24年2~3月、東京・新橋演舞場)の公演を見合わせることが2日、公式サイトで発表された。

この日の発表では「2024年2・3月に新橋演舞場にて上演を予定しておりましたスーパー歌舞伎II(セカンド)『鬼滅の刃』は、諸般の事情により上演を見合わせることとなりました。公演をお待ちいただいた皆様にはご迷惑をおかけいたしますこと深くお詫び申し上げますとともに、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます」とした。

中止をめぐっては、7月半ばに松竹社内で協議が行われ、方向性が示されていた。「鬼滅の刃」上演は昨年10月に発表され、猿之助被告のほか、市川染五郎、市川團子、松本幸四郎の出演が発表されていた。

スーパー歌舞伎は、猿之助被告の伯父、市川猿翁(3代目猿之助=83)が86年に立ち上げた。分かりやすい現代風のせりふや、宙乗りなど見ごたえのある演出で人気を博した。猿之助被告は、スーパー歌舞伎の精神を引き継いだスーパー歌舞伎セカンドを立ち上げ、これまで「ワンピース」などを上演してきた。同シリーズで猿之助被告は、若手俳優らを起用し引き上げ、演出プランを一手に担っていた。澤瀉屋にも、演出から出演まですべてを担える存在がいない現状となっていた。

猿之助被告は5月17日午後~18日午前にかけて、自宅で睡眠薬を服用させ、父親で歌舞伎俳優の市川段四郎さんの自殺を手助けした容疑で、18日に警視庁に再逮捕されていた。6月には母延子さんへの同容疑で逮捕されていた。先月31日に、拘留されていた東京・原宿署から保釈された。