日本最大級の野外音楽フェス「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」の事務局は、開催情報を公式発表前に報じたNHK水戸放送局に抗議文を送っていた件で、同局側からの返答を公式サイトで公開した。

同事務局は10日、開催25周年となる来年は8月に千葉県・千葉市蘇我スポーツ公園、さらに9月には初回開催の2000年から21年まで開催してきた茨城県の国営ひたち海浜公園と、2回開催することを発表した。しかし公式発表前の9日、NHK水戸放送局は「国内最大規模の屋外音楽イベント『ロック・イン・ジャパン・フェスティバル』、通称『ロッキン』が、来年は再びひたちなか市の国営ひたち海浜公園を会場に開催する方向で最終調整していることが、関係者への取材で明らかになりました」などと報じていた。

これを受け、同フェス総合プロデューサーの渋谷陽一氏は「NHK水戸放送局のロック・イン・ジャパン2024ひたちなか開催の報道について、私たちは強く抗議します」と題した抗議文を公式サイトに掲載。「とても残念です。たくさんの方の協力をいただきながら積み重ねてたプロジェクトが、とてもぞんざいな扱いを受けて報道されたことに怒りを感じます。僕にとって周年にひたちなかでロック・イン・ジャパンを開催することは悲願でした」と書き出し、「何度もNHKには開催発表を公式と揃えることをお願いしましたが、全く聞いてもらえませんでした」「何度もリークはやめて欲しいとお願いしましたが、叶いませんでした」と経緯を説明した。

10日には「NHK水戸放送局より返答がありましたので公開します」とし、渋谷氏へ宛てられた文書を公開。内容は「『ロック・イン・ジャパン・フェスティバル』は、国内最大規模の野外音楽フェスティバルで、開催場所が2022年から千葉市内に変更されたあとも、茨城県内では『国営ひたち海浜公園』での再びの開催を待ち望む声があり、地元のNHK水戸放送局としましても、音楽ファンはもとより、地域振興に与える影響など、様々な側面から非常に関心が高いと考え、取材を重ねてきました。今回の報道は、関係者への取材により、来年のイベントを国営ひたち海浜公園でも開催する方向で最終調整されていることがわかったため、広く伝える意義があると判断し、お伝えしたものです。一方で、開催について、関係者の皆様が様々な調整を重ねてこられた実情をくみ取り切れておらず、ご指摘を真摯に受けとめて、今後の報道に生かしてまいります」というものだった。