多国籍5人組ガールズグループ、LE SSERAFIM(ル セラフィム)が8月30日~31日、東京・代々木第1体育館で、初のワールドツアー「FLAME RISES」の東京公演を開催した。

巨大LEDが開き、5人が登場した。大歓声の中、「世界を自分のものにする」という意味が込められた「The World Is My Oyster」でオープニングを飾った。曲中には、ステージ上からメンバーが1人ずつ後方に倒れて姿を消していく衝撃的なパフォーマンスを披露。続いて、昨年の「NHK紅白歌合戦」でも披露した「FEARLESS」の日本語バージョンで、一気に会場を“支配”した。

KIM CHAEWON(23)が「初めてのツアーへようこそー!ピオナ(ファンの通称)に喜んでもらえるようなステージを準備しました」と呼びかけると、ピオナからは大歓声が上がった。満員の会場を見渡し、SAKURA(25)は「こんなに大きな会場が、ピオナでいっぱいになるのが本当に信じられないですね」と目を丸くした。

初のワールドツアーは、8月12日の韓国・ソウル公演を皮切りに7都市13公演をまわる。HUH YUNJIN(21)は「今回のコンサートの目標があります。それは『LE SSERAFIMは実際に見るべき』と言ってもらえるように頑張ることです。みなさん、楽しみにしていてください!」と胸を張った。KAZUHA(20)は「ピオナのみなさんが私たちのステージを見て喜んでくださる姿を想像しながら頑張って準備してきたんですけど、今日のステージで大変だったことが全部吹っ飛んで行きました」と笑顔を見せた。

“パフォーマンス最強集団”は刃物にように鋭く、そろったダンスを意味する“カルグンム”で「ANTIFRAGILE」の日本語バージョンや、「Choices」などを披露。ファンのかけ声と一体となり、完璧なパフォーマンスを披露した。HUH YUNJINは「皆さんがピオナであることが誇りに思えるようなアーティストになります」と誓い、KIM CHAEWONは、大勢のピオナを見て「私が責任を持って、こんなに多くの皆さんを幸せにしてあげなければいけないと思います」と言葉に力を込めた。

鍛え抜かれたパフォーマンスには「かっこいい」と反響が集まるが、それ以外では「かわいい」の声援が飛び交うギャップも魅力だ。末っ子のHONG EUNCHAE(16)は「こんな大きな愛を、私がいただいていいのだろうかと疑問に思うことがあるのですが、今日ステージに立ってみて、ピオナの皆さんが私の気持ちに応えてくださって、癒やしになってくださるということを感じました」と感謝した。

最後は「Fire in the belly」のラテンリズムとダンスで、会場の熱気が最高潮に達した。KIM CHAEWONの「ピオナ!私の仲間になれ!」の決めぜりふも見事に決まり、お祭り騒ぎに。SAKURAは「私はアイドルとファンは、本当に奇跡のような関係だと思います」とし、「皆さんからもらっている以上の幸せをずっと与えられる存在になりたいです」と言葉に力を込めた。

多くの「仲間」とともに、これからも“FEARLESS”に前へと進んで行く。【佐藤勝亮】

◇  ◇

◆「LE SSERAFIM」(ル セラフィム) 「HYBE」と傘下レーベル「SOURCE MUSIC」が手がける、初のガールズグループ。“IM FEARLESS(私は恐れを知らない)”をアナグラム(文字の配列を変えることによって新しい単語や文章を作る遊び)方式により作られた名前。22年5月に「FEARLESS」で韓国デビューし、韓国ガールズグループのデビューアルバム史上初となる初動売上枚数30万枚を突破した。同年10月の「ANTIFRAGILE」、今年5月の「UNFORGIVEN」では、ともにミリオンを突破。今年1月に日本デビューした。

◇  ◇

以下、メンバー略歴と一言

◆KIM CHAEWON(キム・チェウォン) 2000年8月1日生まれ。リーダー。 「いつまでもピオナにとってプレゼントのような存在になれるよう頑張ります。見守ってください。大好きです」

◆SAKURA 1998年3月19日生まれ。 「自分自身に満足したことがないですが、少しでもポジティブな感情だけを与えられるような、そんなアイドルで居続けたいと思います。これからも私たちだけを見ていてくれたらうれしいです」

◆HUH YUNJIN(ホ・ユンジン) 2001年10月8日生まれ。 「誰かを見て、力を受け取って、その人を通して前向きな気持ちを感じられるというのはすごいことです。私たちの立場で愛されるのが当たり前ではないのと同じように、皆さんが愛を送ってくれるのも当たり前のことではないと思います。愛してる」

◆KAZUHA 2003年8月9日生まれ。 「私たちの夢をかなえさせてくれるのはピオナの大きな愛のおかげで、誰よりも感謝しています。もっともっと大きな夢を見られるように、一生懸命努力していきたいと思います。今日のこの瞬間が、ピオナにとって本当に幸せな思い出になっていればうれしいです」

◆HONG EUNCHAE(ホン・ウンチェ) 2006年11月10日生まれ。 「ステージの上に立っている自分の姿を見るたびに、本当に幸せそうだなと思います。ピオナがいるからこそ、作っていただいた私の姿だと思っています。本当に本当にありがとうございます。今日幸せだったこの瞬間を忘れずに、これからもっと幸せな時間を一緒に過ごしていきましょう」