18日から2日間の日程で米ニューヨークを単身で訪問していた英王室のウィリアム皇太子(41)が、誰にも気づかれずセントラルパークで朝のジョギングを楽しんでいたことが明らかになった。19日にプラザ・ホテルで行われた自身が2020年に設立した気候変動など地球が直面する最大の危機である環境問題の解決に取り組む人たちを表彰する「アースショット賞」のサミットに出席した皇太子は、お忍びでセントラルパークを早朝に訪れていたことを明かした。

ディスカッションの中で皇太子は、「朝の日課をこなすニューヨーカーたちに混ざることにした」と語り、晴れた朝に新鮮な空気を吸いながらジョギングを楽しんだことを報告。公園に居合わせた人たちだけでなく、パパラッチにも一切気づかれることなく、有意義な時間を過ごしたという。

11月7日にシンガポールで開催される今年のアースショット賞授賞式を前に、サミットでは今年のファイナリスト15組が発表された。

米ピープル誌によると、皇太子はセントラルパークで一人の時間を楽しんだ後は、2001年の米同時多発テロの公式追悼施設近くにある消防署を訪れ、テロ発生時に初期の救急活動に携わった消防士たちと対面。当時の状況など話を聞き、地域社会におけるメンタルヘルスの重要性について話し合いをしたという。その後は、沿道に集まった王室ファンとも交流し、握手をしたり会話を交わす様子も伝えられている。

初日はニューヨーク港で水質改善を目的としたカキの養殖を行うボランティアと対面したほか、国連本部でグテーレス国連事務総長と気候変動について会談するなどハードスケジュールをこなし、大成功の公式訪問を終えて帰国の途についた。(ロサンゼルス=千歳香奈子)