歌手石川ひとみ(64)が1日、東京・ニッショーホールで、デビュー45周年記念コンサート「笑顔の花」を開催した。81年のヒット曲「まちぶせ」、7月に発売した記念アルバム「笑顔の花」のタイトル曲など、アンコールを含め17曲を歌唱した。

公演前に取材に応じた石川は、45年を振り返り「ここまで歌えたことに感謝しかありません。振り返れば苦しいこと、悲しいこといろいろありましたけど、それ以上にうれしかったり、温かい心を感じてきたので、感謝の気持ちでいっぱいです」と話した。

最も大きな出来事に、81年に大ヒットした「まちぶせ」との出会いを挙げた。それまでヒット曲に恵まれなかったため、歌を辞めることを決心していたという。最後の曲に選んだのが「まちぶせ」だった。

石川は「ヒットという言葉は考えていませんでした。おひとりでも良かったな、いい曲だったなと思ってくだされば幸せだと思っていました。この曲で辞めると決めていたので、どんなステージもうれしく、楽しく、ありがとうという気持ちでした。今こうしてこのステージに立ち、45周年を迎えられるのはそのことがあったからです」と振り返った。

同曲のヒットで、歌への思いをあらためて強くしたという石川。「やっぱりこれからも歌っていきたいという気持ちが大きくなって、辞めるのは辞めました」と語った。

先日、11年前に膠原(こうげん)病の1つ、シェーグレン症候群を発症し闘病中であることを告白した。石川は「体調は大丈夫です。とても元気です。歌は元気を与えてくれます。上手に暮らしていこうと思います」と話した。

最新アルバムには「苦しいこと、失敗したことを笑顔で話せるような広い心、豊かな心、穏やかな心を持って生きていきたいという思いを込めた」とし、石川は「これからも変わらず、元気に楽しく歌っていきたい。私はこれからもずっと歌っています!」と、大きな笑みを見せた。