米人気ドラマ「フレンズ」のチャンドラー役で知られる米俳優マシュー・ぺリーさんが28日、米ロサンゼルスの自宅で心肺停止の状態で発見され、死亡が確認された。54歳だった。米ロサンゼルス・タイムズ紙によると、ペリーさんは自宅の浴槽で溺死した可能性が高く、事件性はないと伝えている。捜査が続いており、死因は現時点で公表されていない。

米芸能情報サイトTMZによると、ペリーさんは午前中にラケットスポーツのピックルボールを2時間ほど楽しんで帰宅した後、アシスタントに用事を頼み、2時間後に戻ったアシスタントがジェットバスで倒れているペリーさんを発見して警察に通報したという。ピックルボールが健康状態に影響を与えたのかどうかは分かっていない。また、現場から薬物は発見されていないという。

90年代に薬物やアルコール、鎮痛剤の依存症に苦しみ、リハビリ治療を受けていることを公表しているペリーさんは、2018年には消化管穿孔を患っていた。人工心肺装置(ECMO)を装着され、生存率は2%だと医師から余命宣告を受けながらも生還したことを米ピープル誌に語っていた。

ペリーさんの代理人からはコメントは出されていないが、「フレンズ」を放送するNBCは自宅で亡くなったことを認め、SNSに追悼の意をつづっている。

女優ジェニファー・アニストランらと共に主要キャラクターの1人を演じた「フレンズ」は、94年から2004年まで10シーズンに渡って放送された男女6人の恋愛模様を描いたコメディ。21年にはオリジナルキャストが再集結した特別番組「フレンズ:ザ・リユニオン」も制作され、ペリーさんも出演していた。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)