大手芸能事務所サンミュージック所属のお笑いコンビ・ブッチャーブラザーズのリッキーこと岡博之副社長(65)が、6日付で社長に昇格したことが7日、分かった。1968年(昭43)11月に創業した、創業者の相澤秀禎氏の長男の正久社長(74)は代表取締役会長に就任する。

岡氏が著書「サンミュージックなお笑いの夜明けだった! 付き人から×社長になった男の物語」を出版する晶文社が7日、ツイッターで「【祝、社長就任!】ブッチャーブラザーズのリッキーこと岡博之さんがサンミュージックプロダクション代表取締役社長に就任されました! 現役の芸人でありながら、プロダクションの社長へ。急遽書籍タイトル&カバ-デザインを変更いたしまして…『サンミュージックなお笑いの夜明けだったよ!:付き人から社長になった男の物語』をお届けいたします!」と、タイトルを変えたとX(旧ツイッター)で発表した。

それを受けて相方の、ぶっちゃあ(68)も「何と相方が社長になりました。本も出版しました。よろしくお願いします。社長じゃ無い方芸人ぶっちゃあからのお願いです」と明かした。

ブッチャーブラザーズは、東映京都撮影所の大部屋俳優からキャリアを始め、知り合った森田健作の付き人兼マネジャーとしてサンミュージックに入所。1980年(昭55)にコンビを結成も、83年にサンミュージックがお笑いから撤退したためプロダクション人力舎に移り、養成所スクールJCAで指導。1期生にアンジャッシュ児嶋一哉(51)、2期生には渡部建(51)がいた。フリーだった98年、サンミュージックが新世紀お笑いプロジェクト「プロジェクトGET」を発足させた当時、プロデューサー就任を含めて打診された。渡部と同期だった弟子のダンディ坂野(56)を引き連れて復帰した経緯がある。

岡氏はサンミュージックに復帰すると、定期ライブの開催を提案し、ぶっちゃあとプロデューサーに就任。すると、坂野がNHK「爆笑オンエアバトル」で頭角を現し、カンニング竹山(50)がキレ芸で日本テレビ系「エンタの神様」でブレーク。他事務所で芽を出しきれなかった芸人がサンミュージックでブレークし、メイプル超合金のカズレーザー(39)の活躍に続く、お笑いという軸を同社に作った、いわば中興の祖とも言うべき存在で“東京お笑い界の父”との声もある。11年に取締役、21年4月に副社長を歴任していた。