今月20日に脳卒中のため72歳で亡くなった電撃ネットワークのリーダー南部虎弾(なんぶ・とらた)さんの通夜が28日、都内で執り行われた。電撃ネットワークのギュウゾウ、ダンナ小柳、今日元気、ランディー・ヲ様、リチャード・ジョーダンが取材に応じた。

メンバーたちはツナギ姿で登場。参列者もコスプレや着ぐるみなど、思い思いのド派手な姿だった。南部さんの妻の意向で「喪服厳禁」のルールでとり行われたという。ダンナ小柳は「南部さんの奥さんが、黒い服装とかで暗い感じで送りたくないということで、喪服禁止にしてくれということでした」と明かした。ギュウゾウは「渋谷のハロウィーンみたい」と笑った。明るく派手な演出を好んだ南部さんらしい場で、故人をしのんだ。

メンバーたちは南部さんとの思い出を語った。今日元気は「一度も褒められなかった。アメとムチの緩急がたまらなかった。理不尽でした」と笑った。ギュウゾウは「初めて電撃ネットワークに入ってくれ、一緒にやろうと言われたのが思い出に残っています」と明かし、「割と俺のことは褒めてくれたからな?」と今日元気に向かって尋ね、笑いを誘った。

ダンナ小柳は「36年、37年は一緒にいるんで。家族よりも一緒にいる時間が長かった。おやじというか、兄貴的な存在です」と伝えた。ランディーは「南部さんから『ランディーはいつツノがはえるんだ』と言われて、手術して頭にツノをはやしました。認められた感じですね」と笑った。リチャードは「一般人だったんですけど、南部さんのディナーショーに行った時に『お前おもしろいな、今日大トリで出す』って言われて。そこで新メンバーと紹介されて、加入が決まってしまって。バイタリティーがすごい方で、そういうところにひかれました」と振り返った。

南部さんは山形県鶴岡市出身。第一生命の営業マンをへて、俳優を夢見て劇団テアトル・エコーに参加。大人数のお笑いグループ、キムチ倶楽部を結成し、85年に4人となりダチョウ倶楽部に改名した。87年に脱退。90年に電撃ネットワークを結成し、過激すぎる芸風で話題を集めた。

12年に糖尿病と診断されて骨髄炎、17年には急性冠症候群による心不全で緊急入院して8時間に及ぶ心臓バイパス手術を受けた。芸能活動を優先して人工透析を拒否していたが、病状が悪化して19年に妻がドナーとなった生体腎臓移植手術を行った。