昨年12月27日にステージ4の膵臓(すいぞう)がんであることを公表、入院して抗がん剤治療を続けてきた経済アナリスト森永卓郎氏(66)が29日、TBSラジオ「生島ヒロシのおはよう定食/一直線」(月~金曜午前5時)に電話で生出演した。

午前6時過ぎに「ニュースピックアップ」のコーナーに登場した。森永氏は「ステージ4と診断されると、おいしいものを食べてゆっくり過ごす人などがいるけど、私はそうしない。新しい本が3月上旬に出せることになったので、それを完成させる。大学のゼミの生徒が30人いるので森永イズムをたたき込む。途中でリタイアはできない」と話した。そして「標準治療以外の治療もやっているので、結構お金がかかる。このまま行くと年間3000万円くらいかかる」と明かした。

生島が「私も慢性膵炎(すいえん)と診断されたんですが、今まで検査を受けたことは」と聞くと、森永氏は「ないですね。見つかりにくいところにある」と話した。そして「致命的なミスがあった。がん保険に入っていたけど、お金が会社に入っちゃう。治療費は私が払わなくちゃいけないんですよ」とぼやいた。

生島が「夜に死について考えたりしますか」と聞くと、森永氏は「結構、原稿の締め切りなんかがあるので」。生島は「このライフスタイル、大切ですね」と話した。

◆森永卓郎(もりなが・たくろう)1957年(昭32)7月12日、東京都出身。80年に東大経済学部を卒業して、日本専売公社入社。経済企画庁、三井情報総研、三和総研、三菱UFJリサーチ&コンサルティングなどを経て、06年(平18)に独協大経済学部教授。安倍晋三総理のアベノミクスを“弱者切り捨て”と批判。収集マニアとしても知られた。長男は経済アナリストの森永康平氏。