指揮者の小澤征爾さんの死去を海外メディアも速報した。フランスメディアは9日、「クラシック音楽の魔術師」(フィガロ紙)「カリスマ的巨匠」(ルモンド紙)が死去したなどと伝えた。

フィガロは「フランス音楽に情熱を注ぎ、フランス音楽からインスピレーションを得た日本の指揮者」と指摘。「驚異的なリズム感と色彩の錬金術に驚かされる」とたたえ、フランスの作曲家ベルリオーズやドビュッシーなどがレパートリーの中心だったと説明した。

ルモンドも「これまでにないスタイルを確立し、世界中で活躍した」と評価。古典的な指揮者の衣装ではなく「タートルネック姿の小澤氏は長髪に真珠のネックレスを着けたポップスターのようだった」と指摘した。

小澤さんは1959年にフランスのブザンソン国際指揮者コンクールで優勝し、世界的指揮者への道を開いた。フランスでも人気は非常に高い。

ロイター通信はNHKの報道を引用する形で速報。AP通信は米ボストン交響楽団で誰よりも長く指揮者を務めたなどと経歴を紹介した。(共同)