昨年12月1日に左の腎臓全摘手術をしたキャスター小倉智昭氏(76)が22日、ニッポン放送「垣花正 あなたとハッピー!」(月~木曜午前8時)に生出演。壮絶ながん闘病生活を明かした。

小倉氏は2016年(平28)5月、初期の膀胱(ぼうこう)がんを公表。その際、「男性機能を失うのが嫌で。まだ未練があった」という理由で膀胱全摘拒否も、結局18年に膀胱を全摘出手術。22年10月、肺への転移が分かって抗がん剤治療を続けるも効果がなかった。

免疫チェックポイント阻害剤という本庶佑博士(京都大学特別教授)がノーベル生理学・医学賞を受賞したオプジーボと同様の薬(キイトルーダ)で治療すると肺がんがほぼ消えたが、腎臓に副作用が発現。結果「死ぬの生きるのさんずの川みたいで。さんずの川を見た」と当時を回想した。

腎臓はその後も数値が改善されず「いつ人工透析になるか分からないっていう状況で、1年間過ごしてたわけ。さぁ定期検査しましょうって病院に行って。検尿のコップに、真っ赤なものが出てきた」といい、CT検査で腎臓に影を認め「腎盂(じんう)がんがあるって言われて。その日のうちに手術日を決め」、昨年12月1日に左の腎臓全摘手術をしたという。「陰茎の先から管を入れたりするんだけど、僕の場合は代用膀胱にしちゃってるから、カテーテルが通るか分からないですよって」と経過を説明した。

さらに「腎臓の表面にはなかったけど、腎臓を形作っている筋肉層の中に木が根っこを生やすようにボワ~とがんがある。胃でこうなると、スキルス性の胃がんで非常に危険なもので。取ってよかったんだけど、周りにくっついている組織にもがんがあるんで」と2月下旬から副作用の強い抗がん剤治療を始めるという。「残っている腎臓には絶対負担がくるから、人工透析覚悟でキイトルーダをまた6週間おきに投与しないといけない」と説明。金額については「保険適用で3割負担だけど、1回投与すると25万かかるのよ。前は500万だったらしいよ」と語り「お金持ち時代もあった」とうそぶいた。