タカラジェンヌを育成する宝塚音楽学校の112期生合格者が26日午前、兵庫県宝塚市の同校から発表され、40人があこがれの扉を開く切符を手にした。

今年の受験者数は480人、競争率は12・0倍で、今世紀に入って最少。昨年の111期生は受験者数612人、競争率は15・3倍で、今世紀最少だったが、前年比3・3ポイント減。4年連続で今世紀ワーストを更新する形となった。

合格者40人は15~18歳。同校によると、OGの娘や姉妹はいないという。

近年の少子化に加え、コロナ禍以降は、受験準備が進まなかった志望者も大勢いるとみられ、受験者数は減少をたどる。21年の109期生は697人、競争率が17・4倍となり、07年の95期以来、14年ぶりに競争率20倍を割っていた。

また、コロナ禍以降取りやめられている学校敷地内での合格者番号掲示は、今年も復活せず、5年連続で掲示がなかった。加えて今年は、個人情報保護の観点から、合格者名の報道公開も取りやめられた。

宝塚音楽学校の生徒が卒業後に進む宝塚歌劇団をめぐっては、昨年9月に25歳宙組団員が急死。理由をめぐって遺族側と劇団側が代理人交渉を続けている。

その最中で行われた入学試験は1次から3次まであり、歌やダンス、面接を通じてタカラジェンヌとしての審査が行われ、前日までに終えられた。

40人は、この日は合格発表を受け、同校で説明会などに出席。今後、予科、本科と2年にわたり、歌やダンス、演劇などを学び、26年春の初舞台を目指す。

入学式は4月19日に行われる。