3日に新曲「友よ」を発売したフォークシンガー松山千春（68）の春のコンサートツアー「友よ」が4日、神奈川・鎌倉芸術館ホールで開幕した。6月26、27日の北海道・札幌カナモトホールまで全国24カ所で全25公演を行う。

コンサートは、元日の能登半島地震と3日に台湾で起きた最大震度6強の地震で亡くなった方々への黙礼から始まった。「千春コール」が響き渡る中、幕が上がると、千春はすでにステージの中央に立っていた。

一瞬、会場が静まり返る中で、千春は「能登半島地震に続いて、台湾でも大きな地震があり、被災した方々には心からお見舞いを申し上げます」と神妙な面持ちで一礼。続けて「亡くなられた方々には、何と声をかけていいのか。できればコンサートを始める前に震災で亡くなられた方々に黙礼をささげたいと思います」と30秒間の黙礼を呼びかけた。

その後に「君を忘れない」でスタート。「長い夜」「季節の中で」「大空と大地の中で」「男と女」「あたい」など全18曲を熱唱した。

千春は今年、デビュー48年目を迎えた。「毎年、コンサートをやっているが、初日っていうのは、緊張うんぬんと言うより、楽しみも混ざって、何を歌おうか、ちゃんと歌えるかって気持ちの方が大きい」と話した。

10日には東京・福生市民会館大ホールで、来月24日には東京国際フォーラムで開催される。