スタジオジブリの映画「君たちはどう生きるか」が中国本土で大ヒットしている。3日の公開から5日間で興行収入が5億元(約105億円)に達したと、国営通信新華社が10日までに伝えた。中国で上映された歴代ジブリ映画では「千と千尋の神隠し」が興収約4億8000万元とトップの座を維持していたが、既に上回るなど快進撃が続いている。

「君たちは-」は3月に米アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞。中国でも公開前から注目度が高まっていた。

新華社によると、祖先を供養する伝統的な祭日「清明節」に伴う4~6日の連休中、中国の映画市場は約8億4000万元の記録的興収となり、同作がうち約半分を占めた。9日時点で映画専門アプリのデータではチケット販売が1位となっている。

インターネット上には、「人生の豊かさを教えてもらった」など高評価のコメントが並ぶ。中国の映画専門家は宮崎駿監督の人気に加え、「親しい人との別れを描く内容と、清明節が合ったのではないか」と分析した。(共同)