山本耕史(47)が日米合作ブロードウェーミュージカル「RENT」に主演することが10日、分かった。1996年にオフブロードウェーで初演された「RENT」はニューヨークのイースト・ビレッジの荒廃したアパートに住む、さまざまな事情を抱えた若者たちの姿を生き生きと描き、2カ月後にブロードウェーに進出し、トニー賞などを受賞した。脚本・作詞・作曲を手掛けた、生みの親でもあるジョナサン・ラーソンがプレビュー初日前夜に35歳で急死するというアクシデントを乗り越え、12年間もロングランされ、上演回数は5124回を数えた伝説的な舞台でもある。98年に日本で初演された時、主演のマークを演じたのが山本だった。

当時、21歳の若手だった山本は、マークとしてスポットライトを浴びた瞬間、俳優としてこれまでに感じたことのない何かがはじけた感覚の衝撃を受けたという。山本の舞台を見た米国のプロデューサーから「本場の『RENT』に挑戦してみたら」と助言され、渡米してレッスンを受けたこともあったという。2003年にジョナサン・ラーソンの半生を描いた自伝的ミュージカル「tick,tick...BOOM!」に主演し、12年の再再演では主演だけでなく、演出・翻訳・訳詞も手掛けるなど、自らの原点と話す「RENT」への思いは強くなるばかりだった。

そんな山本の長年の思いがかなう時が来た。米国の演出家などクリエーターとキャストとともに立ち上げる日米合作「RENT」上演で、26年前と同じマーク役で主演することになった。山本とマークの元恋人モーリーン役にクリスタル・ケイが出演するほかは、マークの親友ロジャー役にアレックス・ボニエロなどブロードウェーなどで活躍する俳優が出演し。全編英語での上演となる。名曲「Seasons of Love」などを英語で歌い上げることになり、ドラマ、舞台、CMと多方面で活躍する山本の第2章となりそうだ。

東京は8月21日~9月8日まで渋谷・東急シアターオーブ、大阪は9月11~15日までSkyシアターMBSで上演される。