SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)に所属していたタレントたちが移籍した新会社STARTO ENTERTAINMENTが10日から本格始動した。

会社概要やコンプライアンス体制、新たな役員構成などを公式サイトで発信。代表取締役CEO(最高経営責任者)の福田淳氏のメッセージも掲載され、新会社の方向性を示した。

   ◇   ◇   ◇

STARTO社は10日から公式サイトを立ち上げ、ファンに向けて本格的な業務開始を報告した。福田氏は「ここまでくる過程で、我々は、何のためにここに集まり、何を目指しているのか? を考え続けてきました」と記し「その答えは『史上最高のエンターテインメントをつくる』この一言に尽きると思います」と「決意表明」した。

組織体制では、明確なビジョンを打ち出した。ジュニアの育成部門を新設し「風通しの良い人的関係・組織風土を構築する」と明かした。「相談先の設置」も終え、「東京と大阪の育成部門にそれぞれ専任のホスピタリティ担当を配置」するとともに、当該者を擁護し、意見を代弁する立場の者を置くとした。

昨年10月、ジャニーズ事務所は創業者ジャニー喜多川氏(19年死去)の性加害問題を受け、SMILE-UP.に社名を変更。同11月から被害者補償をスタートし、補償が終わり次第廃業する。STARTO社は「SMILE-UP.(SU社)とは資本関係を全く有しない企業」とし、総勢185人の従業員は「SU社在籍中に性加害行為をはじめとする違法行為に加担していないことを確認しています」とした。

また「性加害その他の違法行為を発生させないための具体的施策」として、コンプライアンス強化も図る。人権尊重や性加害問題、ハラスメント、犯罪防止に関する知識を伝える研修の実施、内部通報制度の活性化などを明記。ジュニア育成の場における複数人体制での対応徹底や定期的な保護者参観の実施を記した。

福田氏は「我々ができることは、慣習にとらわれることなく、変化を恐れず、誠実に歩み続けることのみ」とし、「誰も見たことのない高みを目指し、挑戦し続けることが、ファンの皆様の喜びや笑顔に変わるのだと信じております」と強い決意を示した。

〇…ホームページでは新たな役員構成も発表され、昨年12月の会社発足発表から取締役COO(最高執行責任者)を務めていた井ノ原快彦(47)が取締役CMO(最高マーケティング責任者)に就任した。以下、取締役CFO辰喜一宏氏、取締役CCO和田美香氏、取締役(社外)佃慎一郎氏、監査役吉村祐一氏が名を連ねた。