フジテレビ系アニメ「ちびまる子ちゃん」(日曜午後6時)が14日、放送された。主人公まる子(さくらももこ)の声優が、3月に63歳で急死した声優TARAKOさんから2代目の菊池こころ(41)に決定発表後初の放送となった。菊池の務めるまる子は、21日の放送から登場する。

この日は「まる子とたまちゃん、ふたりの冒険」が放送された。TARAKOさんがまる子(さくらももこ)の声優を務めた先月24日放送回が最後とされていたが、後任者未定により前週7日に続き“再々登板”を果たした。

番組の最後には次回から「アニメ35周年記念 季節まるごと! さくらももこ 春夏秋冬の原作祭り」の告知がされた。そして、TARAKOさん関連のテロップは登場しなかった。

複数回にわたるオーディションを経て、菊池が国民的主人公の大役に抜てきされた。菊池は、18年8月12日に放送された「まる子、幽霊を助ける」の巻で「お花ちゃん」という役で出演。6年前の収録時にはTARAKOさんと対面し「ごあいさつに伺ったら笑顔で対応してくださり、共演者のアドリブには笑ってつっこみを入れて、ずっと楽しそうにニコニコされていました。その日から『ちびまる子ちゃん』がもっともっと大好きになりました」と回顧。くしくも「まる子」と再び巡り合う縁に結ばれ「正直怖い気持ちもありますが、『ちびまる子ちゃん』が大好きだという気持ちを大切にして一所懸命努めます」と決意表明している。

TARAKOさん最後の新作「『まる子、水の味がわかる?』の巻」が放送された3月24日には、最後に「TARAKOさん ありがとうございました」とテロップが掲出された。

TARAKOさん(本名非公表)は先月4日未明に63歳で死去。群馬・太田市出身。死因は明らかにされていない。81年にアニメ「うる星やつら」で幼稚園児役として声優デビュー。90年1月7日にまる子役として「ちびまる子ちゃん」がスタート。同アニメは、最高視聴率39・9%、平均でも25%を獲得し“まるちゃんブーム”を巻き起こし代表作となった。オーディションで原作者のさくらももこさん(18年死去)の声と似ていたため抜てきされたという逸話もある。