キャスター辛坊治郎氏(68)が16日、ニッポン放送「辛坊治郎ズーム そこまで言うか!」(月~木曜午後3時30分)に出演し、同局の「用語基準」が厳しいことを例を挙げて指摘した。

辛坊氏は冒頭のトークで「この業界長いんですが、ニッポン放送の用語の厳しさは業界イチだと思います。他の局ならOK、みたいなことがこの局では結構、訂正入ったりします」と切り出した。「どのくらいニッポン放送の用語水準が厳しいのか、という一例をあげますと」と前置きし、「イスラム教の『聖地』ありますね。有名なところで、サウジアラビアに大きな聖地あります。そこを聖地として、地名としてあげるならいいんですけど、何かの比喩表現として聖地の名前をあげると、ニッポン放送では訂正の対象になります」と語った。放送コードのギリギリの会話に、増山さやかアナは「ついたてをどかして口ふさぐ準備をしましたけど」とツッコんだ。

聖地の名は口にしなかったが、イスラム教最大の聖地「メッカ」を、物事の中心地などを示す比喩表現として使うことを指したとみられる。

辛坊氏はまた「局によったらOKのところとダメなところがある」という別の例で「他力本願」も提示。「仏教用語のもともとの『他力本願』の意味とちょっと違う言い方で、『自分でやらずに人任せ』みたいな比喩表現で『他力本願』を使う時ありますね。これがね、イスラム教の聖地を比喩表現で使うのと同じでダメっていう」と説明。「ニッポン放送ダメでしょ?」と問いかけ、増山アナに「いや、ニッポン放送は…」と返されると、辛坊氏は「これ試したことないんです。イスラム教の聖地に関しては試してダメなことが判明した」と続け、増山アナに「試さないでください」とクギを刺された。

「他力本願」は、もともとの仏教用語では、自らの修行ではなく仏の慈悲によって救済される、という意味合いを持つ。