宮沢氷魚(31)が30日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた、東京国際映画祭ウィメンズ・エンパワーメント部門に出品された、岸井ゆきの(33)とのダブル主演映画「佐藤さんと佐藤さん」(天野千尋監督、11月28日公開)公式上映に登壇した。完成した作品を見て「自分の幸せだったり、大事にしたいと思うものを手放さないためにも、もっと、もっと、ちゃんと向き合いながら生きていこうと思いましたね」と、かみしめるように語った。
「佐藤さんと佐藤さん」は、天野千尋監督が熊谷まどか氏と共同で脚本を手がけたオリジナル作品。岸井は劇中で芯が強く明るい佐藤サチ、宮沢は真面目でインドアな佐藤タモツを演じた。恋人だった時に引かれていた相手の魅力が、すれ違いの原因になり、ささいな違和感が言葉にできないいら立ち、不満と、夫婦の形が揺れ動く日々を見つめ、出会ってから別れるまでの15年間を描いた。
宮沢は、作品を見た感想を聞かれ「演じていた時間も、もちろん苦しい時間もあったんですけど、時間がたって完成したものを引いたところで見ても、苦しさがすごい丁寧に描かれている」と口にした。自身、22年のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」で夫婦を演じた黒島結菜(28)と24年1月に事実婚を発表し、同7月には第1子が誕生している。自らの日々の実生活、人生と重ねてか「自分の人生と言うか日々、過ごしている時間を、もっと真剣に、ちゃんと向き合っていかないと、自分だけでなく、いろいろな人を苦しませてしまう可能性があるんだと、この作品を経て感じましたので」と語った。
作品が出品されたウィメンズ・エンパワーメント部門は、前年の24年に創設された新しい部門で、女性監督の作品、あるいは女性の活躍をテーマとする新作に焦点を当てる。今年はスペイン、香港、トルコ、エジプト、チベット系カナダ人コミュニティー、そして日本と、7つの異なる世界の7本の映画が出品された。宮沢は、同部門に出品された思いを聞かれると「今の日本の社会もそうですし、どんどん、女性がリーダーシップを取り、映画を撮っていても、女性のスタッフがドンドン増えている。それは、うれしいこと。女性の方が働きやすい環境を作っていくべきですし」と歓迎した。
その上で「今回(の作品)は男女逆転という設定になっていますけども、それが決して正解、ということを僕達は伝えたいということではなくて夫婦、パートナーであったり、恋人、家族が、それぞれの正解、幸せを見つけるための形を探し出して欲しい」と強調。「この部門に選ばれたのは、うれしい」と意義を感じていることを示唆した。



