吉本興業所属の漫才師中田カウス(60)宅に脅迫文が送られた事件で、漫才師の前田五郎(67)が「犯人扱いされ、仕事を奪われた」として同社などに慰謝料と逸失利益など計1億2000万円の損害賠償を求める訴訟を24日、大阪地裁に起こした。

 訴状によると、吉本興業はカウス宅に脅迫状が送られた事件についてことし5月に前田を呼び出し、筆跡鑑定用に脅迫文と同じ文章を書かせた上、前田の同意なく「休養」を発表。

 代理人弁護士が専門家に依頼した筆跡鑑定で脅迫文の文字は別人との結果が出たため、同社に復帰に向けた協議を申し入れたが、拒否された。

 その後、週刊誌の取材に応じたところ「さらば吉本興業」と題した記事が掲載されたため、同社から「前田氏の意向」として9月にマネジメント契約を解消された。

 前田側は「犯人扱いされた上、話し合いにも応じずに一方的に契約を解消された。会社の行為は芸能界追放を目的としたもので悪質である」と主張している。

 [2009年9月24日23時2分]ソーシャルブックマーク