歌舞伎俳優市川海老蔵(33)が泥酔中に暴行され重傷を負った事件で、傷害罪に問われた元暴走族メンバー伊藤リオン被告(27)の初公判が18日、東京地裁(板野俊哉裁判官)で開かれた。伊藤被告は起訴内容を認めた。

 捜査関係者によると、伊藤被告は、東京・西麻布の雑居ビル内の飲食店で知人の元暴走族リーダーと一緒にいた海老蔵の態度に腹を立て、暴行に及んだ、としている。

 海老蔵は事件後の昨年12月に記者会見を開き、伊藤被告、元リーダーそれぞれとの示談を発表。酒席での振る舞いがトラブルの一因と認めたが「(自身が)暴力を振るった記憶はない」と述べた。

 起訴状によると、伊藤被告は昨年11月25日午前5時すぎから同55分ごろまでの間、西麻布の雑居ビルで、海老蔵の顔を拳で殴った上、腹や腰、背中を蹴るなど数回にわたって暴行、約2カ月のけがを負わせた、としている。