ユダヤ人人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」(本部・米ロサンゼルス)は2月28日(日本時間3月1日)、人気バンドの氣志團がテレビ番組でナチス親衛隊(SS)の制服のような衣装を着ていたのは、ホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)の被害者らユダヤ人の感情を踏みにじるものだとして、謝罪を要求。これを受け、氣志團の所属事務所は1日深夜に「関係者に深く謝罪するとともに、深く反省します。今後は指摘のあった衣装は一切使用せず、直ちに廃棄いたします」などとするおわびを発表した。

 抗議声明によると、氣志團が出演したのは2月23日放送のMTVジャパンの番組で、今後はナチスを想起させる衣装を着ることをやめるよう求めた。「日本以外の文明国家では許容されないことだ」と、放送したMTVジャパンなどに対しても分別を持つべきだと指摘した。同センターは、反ユダヤや人種差別的な活動を監視している。95年には日本の大手出版社の月刊誌が掲載した「ナチ『ガス室』はなかった」とする記事に抗議、同誌は廃刊となった。