女優天海祐希(45)が軽度の心筋梗塞のため、都内に入院していたことが8日、分かった。天海は舞台「おのれナポレオン」(東京芸術劇場)に出演していたが、6日の公演終了後に体調不良を訴え、病院で検査を受けてそのまま入院。1週間から10日の安静治療が必要という。同舞台は8日夜、9日昼の公演が中止となり、9日夜の公演から、宮沢りえ(40)の代役で上演再開が決まった。現代劇の新作舞台での代役は珍しく、主催の同劇場は宮沢に感謝の意を表明した。

 45歳の天海に、突然病が襲った。所属事務所によると、天海は、6日の舞台終了後、極度な体のだるさを訴え、マネジャーとともに都内の病院に向かった。当時は、1人で歩ける状態で、救急車を呼ぶこともなかったという。それまでは周囲に異常を感じさせることはなく、舞台もしっかり務めていたという。

 同日中に、天海は「軽度の心筋梗塞で、1週間から10日の安静治療が必要」と診断され、そのまま入院した。まずは安静にすることが重要とされるが、手術の必要はなく、順調に回復すれば、一定の治療期間後、仕事に復帰できるという。同舞台以外の仕事への影響はないとみられる。

 診断後も、天海は舞台の続投を強く希望したという。初日から1カ月が過ぎた同舞台は12日が千秋楽で、完走目前。ファンや共演者、スタッフに対して申し訳ない気持ちや悔しさもあったと思われる。しかし、無理をすれば、すぐに再発の恐れもある病ゆえに、主治医からはゴーサインは出なかった。その上で、所属事務所はこの日、マスコミ各社に送った書面で「主治医と協議した結果、今回はしっかりと静養をし、1日も早く皆さまに元気な姿をお見せすることを最優先に考え、降板の決断をさせていただきました」と説明した。

 天海は、これまで入院を要する大病を報じられたことはなく、所属事務所関係者も「過去に大病をしたことは聞いていない」と話す。一方で、周囲から「多少の体調不良を周囲に漏らすこともしない責任感の強い人」と評されてもいる。4月23日、産業能率大が発表した新入社員を対象にした「理想の上司」調査結果では、4年連続で女性部門1位。宝塚の男役出身で文字通り、心身ともに強いイメージの天海だけに、芸能界の枠を超えた衝撃的なニュースとなった。