乃木坂46の3期生の初舞台「3人のプリンシパル」(12日まで)が2日、東京・渋谷のアイアシアタートーキョーで開幕した。同作シリーズは、これまで乃木坂46の1期、2期生たちが踏んできた舞台。先輩たちからアドバイスを受け、涙の初日を迎えた。

 舞台の第1幕には全メンバー12人が出演するが、1幕終了後のファン投票によって第2幕の出演メンバー3人が選ばれるという、「毎日総選挙」とも言える過酷な構成の舞台だ。公演前から会場は緊張感に包まれており、関係者向け公開ゲネプロ前の会見に出席した大園桃子(17)は、涙を流しながら報道陣の前に登場し「意気込みは…舞台上で絶対に泣かないように頑張ります」と震える声で誓った。

 稽古中に苦労したポイントを聞かれると、大園は「覚えるのが苦手なので、台本を覚えるのも、ダンスを覚えるのも、難しかったです」と涙ながらに話した。さらに、褒められたことを聞かれると、「最初の方の稽古では…」と精いっぱい口に出したが、足が震えだし、「忘れてしまいました。思い出せなくなりました」とうつむいた。会見後、関係者を通じて「せりふを自分の言葉のように(自然に)話すことができるね、と言われました」と明かした。

 山下美月(17)は先輩の生駒里奈(21)から激励されたという。「『プリシパル』は先輩たちの中でも『つらい』という認識があるらしいのですが、どうして3期生がそれをやらせていただくか意味を考えて10日間頑張ってね、とお声がけいただきました」と話した。中村麗乃(15)は衛藤美彩(24)と偶然話す機会があったといい、「プリンシパルは選ばれる選ばれないがあるから、精神的につらいとか思うことがあるかもしれないけど、それは今後絶対自分の力になるから、最後まで諦めないで頑張ってねというお言葉をいただきました」と明かした。

 梅沢美波(18)は、若月佑美(22)に相談したという。「個性をどうしたらいいか悩んでいたんですけど、『そのままでも全然大丈夫だよ』って言ってくださって、『ファンの方はみんな味方だから、自分らしくやれば大丈夫だよ』って言っていただきました」と明かした。

 第2幕では、「銀河鉄道」の夜をモチーフにした演劇に挑戦する。ゲネプロでは、関係者たちの投票の結果、ジョバンニ役を山下、カムパネルラ役を久保史緒里(15)、サソリ役を阪口珠美(15)がそれぞれ勝ち取った。その後の初日公演でも、山下、久保、阪口がまったく同じ役柄を勝ち取った。