2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は4日、都内で開閉会式の基本コンセプト策定に向け、法大の田中優子総長とタレント中川翔子から意見聴取を行った。

 アニメ好きで知られる中川はVR(バーチャルリアリティー=仮想現実)機能を使い漫画「ドラゴンボール」の主人公・孫悟空や「鉄腕アトム」を登場させるアイデアを提案した。

 中川はVRを使って体感型の式典にしたいとし「悟空やアトムが空を飛んでいたり、ポケモンやセーラームーンがスタジアムの座席に座っているようなことができれば。(出版)会社の枠を超えてオールジャパンで盛り上がれたらいい」と夢を語った。

 また、東京を象徴する街から入場行進をする斬新なアイデアも述べた。「若者の街・渋谷、歴史ある上野、サブカルチャーの秋葉原、中野などから選手が行進して街を紹介することができたら」。各所から開会式が行われる新国立競技場を目指すという。

 江戸文化研究者である田中氏は浮世絵師・歌川広重や葛飾北斎の浮世絵を活用する案や、日本各地の祭りを活用するアイデアを提案した。さらに「インターネットを使って見ている人も感想を発信し、世界中で双方向となれる仕組みを開発できたらいい。反対意見もあり危険な面もあるが、一方向ではない双方向の時代に入っている」とも語った。