首都大学東京が30日、女子学生に抱擁を求め、密着して写真撮影などを行ったことなどで24日付で停職3カ月の処分を下した、健康福祉学部の52歳の男性教授が、複数の女子学生にセクシュアル・ハラスメントに該当する行為を行っていたことが分かった。

首都大学東京の関係者によると、学内のハラスメント苦情申し立て窓口に、学生からの申し立てがあり発覚したという。当該教授は、18年3月から8月までの間、女子学生へのセクハラ行為を行っていたが、セクハラ行為を受けた女子学生は複数名、いたという。当該教授は事実関係をおおむね認めており「学生が嫌がっていることを気付かず、申し訳なかった」と話しているという。

また当該教授は、自由参加の合宿に関しても学生に不参加の理由を一切認めず、参加しないことを責めることで参加を強制するとともに、不参加を表明した学生らを非難、威圧するアカデミック・ハラスメントに該当する行為も行っていた。その件に関しても、複数の学生から申し立てがあったという。セクハラ、アカハラを受けた学生は9人で、連名でハラスメント苦情申し立て窓口に苦情を申し立てたという。

大学側は9人の学生に対し、大学としてハラスメントが認定されたと通知しており、それに対して学生側から不服などは出ていないという。首都大学東京の総務部人事課の関係者は「重く受け止め、学生におわびしたい。大学として大変、申し訳ない。今後、こういうことのないよう徹底し、学生が良好な環境で学習に専念できる環境を作り、維持できるよう全学を通して取り組みたい」とコメントした。