会社法違反(特別背任)などで起訴された、日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(65)が3日、弁護団の弘中惇一郎弁護士(73)の都内の弁護士事務所で、高野隆弁護士(62)を交えて緊急会談を開いた。

緊急会談後、報道陣の取材に応じた弘中弁護士は、ゴーン被告がこの日、ツイッターアカウントを開設し「何が起きているのか真実をお話しする準備をしています。4月11日木曜日に記者会見をします」(原文のまま)と発表した件について「保釈条件に反したことは、やっておりませんのでご確認下さい」と強調した。その上で「(インターネットは)出来ると私は思いますけどね。全然、使えると思うし、使えないことにはなっていない」と答え、同被告がインターネット環境を使用できることを明らかにした。裁判所や検察から、ツイッターに関して問題視はされていないという。

ゴーン被告は、弘中弁護士が3月5日に3度目の保釈を東京地裁に請求し認められ、保釈されたが、同弁護士が地裁に提案した、パソコンや携帯電話の使用制限などの保釈条件があることが分かっている。同被告は、同弁護士の都内の事務所でパソコンの使用を認められているが、保釈条件を踏まえインターネット接続が出来るパソコンの使用が禁止されていると見られていた。

弘中弁護士は、報道陣の質問に「(インターネットを)何に使ったかは裁判所に報告する。一応、そういうことになっている」と答えた。

インターネット接続の履歴を、地裁に開示しているかと聞かれると、弘中弁護士は「提出準備をして、まとめている。私が聞いたところによると、15日が提出日になっていると伺っている」と説明した。

ツイートに関して、本人が書いたかどうかは「確認しておりません」とした。ただ、ツイートの内容は「弁護士がチェックをしてOKを出しています」と答えた。その上で「事務所が用意したパソコンを使うことになっている。現実には、狭い私の部屋で人がしょっちゅう出入りしていますから、こっそり使うという状況ではないですが、いちいち弁護士が一挙手一投足を見張っているということではありません」と、使用の際に立ち会っていないことを示唆した。

ツイッターはゴーン被告の希望で開設したという。その他のSNSやEメールの希望はあったかと聞かれると、弘中弁護士は「僕は1番、パソコンに疎いので相談が来ない。その辺のことは任せている」と、高野隆弁護士(62)が窓口になっていると明らかにした。【村上幸将】