安倍晋三首相に対する問責決議案は24日午後の参院本会議で、与党などの反対多数で否決された。

立憲民主党の福山哲郎幹事長は、趣旨説明で「この2年、忖度(そんたく)、改ざん、隠蔽(いんぺい)が次々と明らかになった。どの問題をとっても、内閣総辞職に値する」と指摘した。

これに対し、自民党から反対討論に立った三原じゅん子参院議員は「恥を知りなさい」と反論。「こんな常識外れの問責決議案の試みは、完膚なきまでに打ち砕かないといけない」などと主張。腹の底から繰り出す、ど迫力の強いフレーズを駆使しながら、問責決議案提出の野党に反論した。

三原氏は、賃金や倒産件数など、民主党政権での経済状況に触れながら、安倍晋三首相の主張と同様に「まさに悪夢だったのです。尻ぬぐいをしてきた安倍内閣に感謝こそすれ、問責などとはまったくの常識外れだ。愚か者の所業とのそしりはまぬがれません」と主張。「もう1度申し上げます。恥を知りなさい」と発言した。

野党は当然、議席から三原氏に激しいやじをとばしたが、三原氏は「皆さん、やじっている場合ではありません。冷静に」と、淡々と応じた。

野党が老後2000万円問題に始まる公的年金の問題を追及することに「はっきりいってうんざりだ。国民にとって大切な年金を政争の具にしないでほしい。猛省を促します」と述べ、「具体的な対案もないまま、不安をあおっている」と持論を展開しながら、野党の対応を批判した。【中山知子】