女優の木内みどりさんが18日、急性心臓死で亡くなった。69歳だった。木内さんの公式ツイッターが21日、発表した。

木内さんの夫で、元参議院議員の水野誠一氏(73)が同日、フェイスブックで、木内さんが18日未明に仕事先の広島のホテルで亡くなったと明かした。

「30年間人生を共に歩んできた伴侶・木内みどりが去る11月18日未明、仕事先の広島で急逝いたしました。白洲次郎の遺言『葬式無用、戒名不要』を理想としていたみどりの予てからの希望どおり、お別れはすでに家族のみで済ませ、葬儀や告別式は行わないことといたしました」

水野さんは「当日は、朗読の収録終了後、懇親会で楽しく飲み語り合い、散歩をしながらホテルに戻ったということです。しかしながらその数時間後、ホテルの部屋で『急性心臓死』のため亡くなってしまいました」と、妻の死の詳細まで明らかにした。

木内さんは7日、ツイッターで旅行先のハンガリー・ブダペストから帰国するとつづった。水野氏は木内さんが、娘の頌子さんと旅行していたこと、70歳を迎える20年にトルコへの旅行を計画していたと明かし、元気だったとつづった。

「本人は最近、娘の頌子と赴いたウィーン、ブダペストの旅から戻り、『現地で毎日2万歩も歩いていたら、すごく早く歩けるようになったわよ!』と語っていたくらい、元気いっぱいでした。この旅は彼女にとって69カ国目の訪問国であり、70才を迎える来年は70カ国目のトルコに旅することを楽しみにしていました」

水野氏は「みどりはここ一年ほど、とても仕事に恵まれ、昨年のNHK大河ドラマ出演を皮切りに、5本の劇場映画、久々の『徹子の部屋』や『TEDx』への出演、様々な雑誌新聞のインタビュー、自ら制作を始めた『木内みどりの小さなラジオ』の運営、さらには一年間描き続けた絵を一冊にまとめた本『私にも絵が描けた!』の自費出版など、その活躍ぶりには目を見張らせられるものがありました」と木内さんが多忙だったことを明かした。

一方で「私も国内外の仕事で多忙な日々を過ごしていたため、みどりと『お互いこの歳になっても仕事を次々と頂けるなんて幸せだね』と語り合ったばかりでした」と夫婦ともに多忙だったとつづった。その上で「当日は、みどりは広島出張中、私は中国出張から深夜便で帰国とすれ違いだったのですが、まさか帰宅の数時間後に、みどりの訃報を受け取ることになろうとは、思ってもいませんでした」とつづった。

水野氏は「16才での劇団四季入団から始まった演劇、テレビ、映画での芸能活動は当然のこと、原発の再稼働反対の運動も然り、れいわ新選組への応援も然り、ともかく何事にも全身全霊を傾けてきた末に、突然燃え尽きてしまったとしか言いようがありません。それにしてもあまりにも突然で早すぎる別れでした。なんとも無念でなりません」と木内さんの死を惜しんだ。

そして「年が明けて、残された私たち家族の気持ちが少しでも落ち着きましたら、改めて『木内みどり・お別れ会』を開かせていただくつもりですので、今回、通夜告別式は執り行わないことを、何卒お許しくださいますよう」と来年にもお別れ会を行う意向を示した。

水野氏は「最後になりましたが、50年間にもわたる芸能生活、さらには様々な活動を応援してくださった皆様には深く深く感謝いたします。本当にありがとうございました」と感謝した。