昨年12月31日付でセブン-イレブン・ジャパンとのフランチャイズ契約が解除されたセブン-イレブン東大阪南上小阪店(大阪府東大阪市)の元オーナー、松本実敏さん(58)が同じ場所で独自営業していた店舗が8日、休業した。

8日午後5時の閉店後、取材に応じた松本さんは「これでいったん、8年間のコンビニ人生は終わりました」と話し、出入り口には「訴訟の為臨時休業」と書いた紙を張った。6日にはオーナーとしての地位確認などを求める仮処分を大阪地裁に申し立てた松本さんは「裁判の結果が出るまでの休業です」と説明した。 セブン本部は顧客からのクレームの多さを理由に契約解除。松本さんは店を明け渡さず、31日と元旦は休業し、2日から顧客への感謝の意味を込めて、商品を最大半額まで値引きして在庫のセールをスタート。この日までに賞味期限が近い商品をほぼ売り切り、近隣住民への「再休業」の告知も終わったため、当面の間、休業することを決めた。レジや商品発注など「セブン」のサービスが使えないため、仕入れはできず、店に残っている商品だけでの営業だった。

今後、セブンVS「物言うオーナー」の対立は法廷闘争に移る。「これからが本当の闘いです。(オーナーの地位を)改善していけるのか、交渉に入ることができるかどうか。ここは負けるわけにはいかない」と話し、改めてセブン側へ「もちろん利益を追求せなアカンけど、利益だけを追い求めるのはやめてほしい。本当に疲弊しきっているオーナーも多い。利益を追いながら、いまいるオーナーさんを大事にしてほしい。オーナーさんは湧いて出てくるわけではない。オーナーがどんどん疲弊して辞めていったとき、だれがレジに立つのか。長い目で、広い視野で物事を見てもらえないだろうか」と訴えた。

今後について裁判の準備とともに「これまで会えなかった人、同じように(オーナーとして)悩んでいる人に会いにいきたい」と話した。金銭面の不安について「ボクも無尽蔵にお金がわいてくるわけではない。(セブン側)は無尽蔵でしょうけど。不利でしょうけど、お金、体力、精神力が続く限り、やるしかない」と語った。【松浦隆司】