黒人への警官の過剰な暴力が相次ぐ米国で8月31日、カリフォルニア州ロサンゼルス南部でまたも黒人男性が警官に射殺され、抗議デモが起きた。人種差別をめぐり、全米の緊張が一層高まっている。

米国の報道などによると、同日午後3時すぎ、ディジョン・キジーさん(29)が自転車で走行中に交通違反で呼び止められ、自転車から降りて逃げた。警官2人が追いつくと、1人を殴った。この時、落とした衣類から銃が出てきて、警官らが発砲した。発砲は15~20発や、20発以上だったとの情報もある。当局は銃を拾おうとしたために撃ったなどと説明している。

遺族らは、警官の名前の公表や州司法長官などによる公正な捜査を求めている。現場では1日にかけて、大勢の人々が集まり、抗議デモを続けた。

米国では5月にミネソタ州で黒人男性が白人警官に首を膝で地面に押さえつけられて死亡した事件をきっかけに、人種差別撤廃を訴える抗議デモが全米に広がり、大統領選の争点にも浮上した。先月23日にはウィスコンシン州で、黒人男性が背後から警官に7発撃たれて重傷を負う事件も発生。抗議デモが続いている。1日にはトランプ大統領が先月23日の事件現場を訪問。一部が暴徒化して破壊された地域を視察し「こうした行為は国内テロだ」などと非難した。