宇宙航空研究開発機構(JAXA)は22日、小型惑星探査機「はやぶさ2」から分離したカプセルが地球に再突入して帰還する模様をライブ配信することを発表した。カプセルは12月6日、オーストラリア南部・ウーメラの砂漠地帯に着陸する予定で、日本時間の同日1時30分ごろから大気圏に再突入し、夜空に浮かぶ火球として観測ができるとみられている。

JAXAでは火球を観測する模様をユーチューブなどでライブ配信し、12月4日からは再突入への準備状況や、はやぶさ2とカプセルの分離の模様などもライブで配信する予定だ。

はやぶさ2は昨年4月、小惑星「りゅうぐう」の表面に降下し、人工的な爆発による人工クレーターの形成に成功した。同7月には人工クレーターにピンポイントでタッチダウンし、地下から噴出させた岩石や砂など物質の採取に世界で初めて成功した。

はやぶさ2は、すべてのミッションを終了し、順調に地球へ向けて帰還している。採取された可能性が高い小惑星の地下物質は太陽光線や放射線にさらされておらず、太陽系誕生の起源などを探る上で学術的に貴重な試料とされている。【大上悟】