西山朋佳女王(25)への挑戦権を争う、将棋の第14期マイナビ女子オープン挑戦者決定戦、塚田恵梨花女流初段(22)対伊藤沙恵女流三段(27)戦が15日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で始まった。振り駒の結果、と金が5枚出て、先手塚田先手2六歩、後手伊藤後手3四として始まった。

先手の塚田は女流棋戦の挑戦者決定戦に初めて進出した。初のタイトル戦挑戦権を目指す。師匠であり父は、王座1期獲得の経験がある塚田泰明九段(56)、母の高群佐知子女流四段(49)は、マイナビ女子オープンの前身の公式戦「レディース・オープン・トーナメント」(87~06年)で91年に準優勝。96年同「鹿島杯」準優勝、同年の倉敷藤花戦で挑戦者決定戦に進出している。

将棋界では父と息子でともに棋士の例が、西川慶二八段と和宏六段ら6組。父と娘は伊藤果八段と明日香初段、母と息子が藤森奈津子女流四段と哲也五段とあるが、両親と娘という例は塚田が初めて。父に続いてタイトル戦に登場し、母を上回ることができるのか。将棋界初の例に挑戦する。

対する後手の伊藤はまだ無冠だが、タイトル戦登場は過去、女流名人戦2回など計7回ある。勝てば、この棋戦は初登場となる。

持ち時間は各3時間。同日夕方には決着の見込み。