国軍による市民弾圧が深刻化するミャンマーで18日夜、同国在住のフリージャーナリスト北角裕樹さん(45)がヤンゴンの自宅で当局に拘束され、政治犯が多く収容されている、同市内のインセイン刑務所に移送された。

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北角さんは抗議デモの取材を続けており、SNSなどで発信している。4月15日には映像プロジェクト「チューズ・ライフ・プロジェクト(CLP)」のインタビューに答えた(動画公開中)。「(国軍は)住民に恐怖を与え、軍に逆らうことができないという恐怖を刷り込む」「どこにいても安心できない状態」などと緊迫した状況を伝え、「世界の人にミャンマーでひどいことが起きていることをぜひ知ってほしい」などと訴えている。

北角さんは2月26日にも取材中に拘束され、同日中に解放されていた。CLPによると、一時拘束については「外国人である自分は早めに解放された」とし、インタビュー時点の状況については「今のところ無事」と話していた。一方で、外では危険が伴うので、大きなカメラは持ち歩かず、記者だと分かるようなものも身に着けずに、取材活動をしていると説明。「国際社会から圧力をかけてほしい」などと話していたという。

CLPは17日日本時間午後6時ごろにもやり取りし、インタビュー動画がたくさん見られていると伝えたところ、北角さんから「ありがたい話です」との返事があったという。