北海道帯広市が主催する「ばんえい競馬」で、デビュー前の新馬の能力を測るレース中に、騎手が馬の顔を2回蹴った事案で、この行為への抗議の電話が22日朝までに170件を超えた。

ばんえい競馬は数百キロのそりを引き、力の強さや速さを競いあう。帯広競馬場で18日に行われた「令和3年度第1回能力検査」の第18競争。出走馬のドウナンヒメ号が、第2障害を越えられず座り込んだ。鈴木恵介騎手が、起き上げようと手綱を引いたが起き上がらず、馬の顔を2回蹴った。

市のばんえい振興課の担当者は「決して許されることではない」と語り、厳重注意を行った上で、鈴木騎手を戒告処分とした。担当者は、鈴木騎手から騎乗の自粛の申し出があったといい、受理した。

馬を蹴る瞬間の動画は主催者側がレースのあった18日に公開され、当日から数件の抗議があったが、21日にSNSなどで拡散され、一気に広がった。