4月1日に将棋のプロ棋士養成機関「奨励会」を退会し、女流棋士に転向した西山朋佳女王(女流王座・女流王将=25)が、直後のタイトル戦で結果を出した。

1日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で行われた第14期マイナビ女子オープン5番勝負第4局で、午後4時28分、103手で伊藤沙恵女流三段(27)を下した。シリーズ3勝2敗で防衛して優勝賞金500万円を獲得するとともに、4連覇を果たした。これでタイトル獲得は通算8期(内訳は女王4、女流王座2、女流王将2)とし、加藤桃子女流三段(26)と並んで歴代5位タイとなった。

西山は終局後、「環境が変わってすぐの大一番。結果を出せていいスタートが切れた」。これまでは、女性奨励会員という枠で出ていた。5番勝負を迎えるに際し、「(女流棋戦)一本に絞った今回の勝ち負けが、今後を決めることになる」と、自分に重圧をかけていた。

来期、5連覇会見達成できれば「永世女王」の称号を得る。「いい響きだし、目指したい。ずっとタイトル戦に出ていたい」と張り切る。女流棋界で里見香奈女流4冠(清麗・女流名人・女流王位・倉敷藤花=29)とタイトルを2分する、西山の今後の活躍に注目だ。