東京五輪・パラリンピック閉幕から一夜明けた6日、大会組織委員会が東京2020オフィシャルショップで「感謝セール」を9日から実施することを発表した。18年7月に「新宿西口店」の開店を皮切りに、常設は66店舗となり、大会期間中は選手村、メインプレスセンター、有観客会場などで出店。セールは埼玉・上尾店や千葉・幕張店、神奈川・湘南店など首都圏11店舗で最大30%オフ(一部対象除外商品あり)となる。とうきょうスカイツリー店では27日まで続く。

コロナ禍による1年延期、国外からの観客受け入れ見送り、無観客開催、さらに緊急事態宣言発令などで休業期間もあり、グッズ販売にも逆風だった。組織委は「無事に終了出来たこと、これまでのご愛顧に感謝を込めて実施させていただきます。商品を通して大会の記憶を将来に残していただきたい」。純金大判100グラム(税込み220万円)などの要予約商品は対象から外れる見込みだ。

外国人客も多数訪れた羽田空港第3ターミナル店(国際線)の売り場担当者は「外国の方はエンブレムTシャツを購入する方が多い印象」と言う。シンボルマークがカラーで印刷されている白Tシャツが一番人気のカラーだ。東京五輪全33競技、パラリンピック全22競技の「マスコットピンバッジ」もよく売れた。「選手の方が自分が出場した競技を購入されたり、記者の方が取材したものを手にとったり。金メダルを獲得した競技が直後から売れ出す傾向もありました」。ミライトワ、ソメイティのマスコットキャラクター人形は在庫切れだという。

64年東京五輪・パラリンピックのグッズや思い出は、57年が経過した今、より価値が高まっている。テレビ観戦が続いた東京2020。記憶は残ったが、形として残すチャンス到来だ。【鎌田直秀】