9日に名前の決定した上野動物園の双子パンダに飼育支援のできるポストカードセットが今月中に販売開始される。

販売するのは地元アメ横を中心に活動する上野観光連盟で、生後22~75日目の公式写真7枚に人気漫画「天地創造デザイン部」とコラボしたイラスト1枚の計8枚セットで税込み1100円。当初は松坂屋上野店、上野マルイ、上野駅前のおもちゃ店「ヤマシロヤ」の3店舗とインターネットではアマゾン限定で計2万セットを販売する予定だ。

収益金の一部は東京都の管理する「ジャイアント保護サポート基金」にまわされ、上野動物園のパンダの飼育費用として活用される。6月23日に誕生したシャオシャオとレイレイには保育器購入に充てられた。パンダは新生児が生まれると母パンダは1頭だけを世話する習性があり、双子誕生直後から1頭ずつを交互に母シンシンに世話をさせ、もう1頭は保育器で飼育係が愛情をそそいでいた。

この基金は双子の両親のリーリーとシンシンが来日した2011年から開設され、地元上野観光連盟加盟店や上野動物園に訪れた一般客の寄付で成り立ち、園内には初回寄付者がプレート掲示されている。

同連盟の二木忠男理事長(68)は「双子のパンダは来年1月に公開されますが、生後わずかの赤ちゃんの姿は写真でしか楽しめないんですね。このポストカードはその瞬間をおさえている。しかも、飼育援助もできるのでご協力いただけるとありがたい」と話した。

カードセットには「月刊モーニングtwo」(講談社)に連載中の「天地創造デザイン部」のイラストもある。二木理事長は「このイラストがあり得ない。母シンシンと双子が同時に上野動物園の『パンダの森』でたわむれている内容。こんな姿を見てみたいですね」と笑顔をみせた。

ポストカードを製作・販売する上野観光連盟では、イラストの母子3頭を使った命名記念ペナントを今月中にアメ横全域に掲示して盛り上げていく。【寺沢卓】