立憲民主党の泉健太政調会長が16日、枝野幸男前代表の辞任に伴う代表選(19日告示、30日投開票)への出馬を表明した。

自身が主宰する党内グループ「新政権研究会」(約20人)の会合後に「非常に厳しい党の置かれている環境に、なかなか多くの方が手を上げづらい」と前置きした。その上で「そういう中で誰かが、この党を引っ張っていかなくてはいけない」などと出馬へり決意を語った。

泉氏は出馬に必要な国会議員20人の推薦人を確保のめどが立ったことで出馬を決断した。泉氏は昨年9月、旧国民民主党から同党に合流し、代表選で枝野氏と争うなど、旧国民系議員を中心に待望論が出ていた。泉氏は、きょう17日、正式に出馬会見を行う。

代表選には最大グループ「サンクチュアリ」(約25人)に所属する小川淳也元総務政務官や、野田佳彦元首相らのグループ(約10人)に近い大串博志役員室長、菅直人元首相のグループ(約8人)が推す西村智奈美元厚生労働副大臣も出馬を検討する中で泉氏が初めて出馬を表明した。

他の候補者陣営が水面下の動きを加速させる一方で複数の党幹部、ベテラン議員は「新たに逢坂誠二氏(元首相補佐官)を擁立する可能性が高まった」と口をそろえた。逢坂氏と小川氏は同じサンクチュアリ所属で、逢坂氏が推薦人を確保して出馬となった場合に、小川氏は推薦人の確保に難航することになる。公示まで残り3日。ポスト枝野の争いは、最後の最後まで混沌(こんとん)の様相だ。