ウィリアム王子の妻キャサリン妃(39)とカマラ・ハリス米副大統領(57)が、家庭内暴力(DV)撲滅を訴えるキャンペーンで、顔に大きなあざや傷がある衝撃的なビジュアルを披露して話題になっている。

米芸能情報サイトTMZによると、DV被害の深刻さを理解してもらうための啓発活動の一環で、特殊メークで目の周りや口元に殴られ跡を作ったキャサリン妃とハリス副大統領ら著名人の顔が印刷されたポスターが、このほど欧州各国の建物やバス停などに貼りだされたという。

ポスターには「彼女は彼を告発した。でも、誰も信じなかった。でも、彼女は一人でその場を去った。でも、誰も彼女を守ってくれなかった。でも、彼は逮捕されなかった。いずれにしても彼女は殺された」とDV被害者の現状を伝えるメッセージも添えられている。

キャンペーンには他にもスペインのレティシア妃や仏の政治家クリスティーヌ・ラガルドさんも参加している。

ポスターを手掛けたアーティストのアレクサンドロ・パロンボ氏は、「ジェンダーに基づく暴力の問題に関する政治からの貧弱な反応に注意を引き、被害者への支援と保護システムの非効率性を強調したかった」とコメント。「DVを告発したにもかかわらず施設で保護してもらえず、結局は殺されてしまう女性たちが、どうして制度を信頼できるだろうか」と語り、問題提起している。(ロサンゼルス=千歳香奈子)