将棋の最年少5冠、藤井聡太竜王(王位・叡王・王将・棋聖=20)が初防衛を目指して広瀬章人八段(35)の挑戦を受ける、第35期竜王戦7番勝負第2局が21、22日の両日、京都市の仁和寺で行われ、先手の藤井が広瀬を破り、シリーズ対戦成績を1勝1敗のタイに戻した。第3局は28、29日に静岡県富士宮市「割烹旅館 たちばな」で行われる。

藤井の1敗で迎えた第2局。先手の藤井が角換わりに誘導したのに対し、広瀬は「3三金型早繰り銀」という新戦法を選ぶ。3三金型に構えたあとに速攻型の早繰り銀ではなく、腰掛け銀に構える新構想を披露。意表を突く“変化球”に藤井の長考が増え、時間を使わされた。

終局後、藤井は「序盤から経験のない形になり、4五歩から仕掛けていったが、ちょっと自信のない展開にしてしまったのかな」と振り返った。

難解な中盤戦では「少し苦しい展開が続いていた。途中から持ち駒が増え、少し好転してきたのかなと思う」。2日目午後に入り、藤井が反撃する展開となり、勝負手を連発し、鮮やかに寄せきった。

タイトル戦での「不連敗」神話を継続させた。これまでタイトル戦に10度登場し、敗退はなく、1度も連敗がない。これでタイトル戦は36勝7敗。圧倒的な数字は心技体の充実を示す。

今年は、永瀬拓矢王座との棋聖戦5番勝負、豊島将之九段との王位戦7番勝負で、いずれも開幕局を落としたが、両棋戦ではその後、3連勝、4連勝して一気に防衛を果たした。

第3局に向け「内容をしっかり振り返って、次局以降につなげていければと思います」。藤井がシリーズの流れを大きく引き寄せた。