著名漫画家が集まった東京・豊島区のトキワ荘の通い組として、文化継承に尽力した漫画家の永田竹丸(ながた・たけまる)さんが19日、死去した。88歳。東京・豊島区が公式サイトで、遺族からの報告として発表した。

豊島区のサイトでは「漫画家の永田竹丸先生(齢88歳)が19日に亡くなられたと、ご遺族より訃報の連絡を受け、高野之夫豊島区長より下記の通りコメントします」と記された。続けて「突然の悲報に接し、心より哀悼の意を表します。永田先生には、トキワ荘マンガミュージアムの開館企画展『漫画少年とトキワ荘』に多大なご協力を賜りました。さらに、トキワ荘の文化継承にあたり、資料収集や地域の取り組みにもお力添えをいただき、深く感謝しております。ご生前のご功績を偲び、心からご冥福をお祈りいたします」と、高野区長のコメントが寄せられた。

永田さんは、戦後の人気漫画雑誌「漫画少年」に投稿をはじめ、「のらくろ」作者の田河水泡さんに師事。1950年代に人気漫画家となった。「ビックルくん」で第1回講談社児童まんが賞を受賞。田河さんが亡くなった後は他の弟子と共に、「のらくろ」の執筆を継承した。トキワ荘では藤子不二雄らと、新人漫画家の集団「新漫画党」を結成した。