立憲民主党は10日、党本部で両院議員懇談会を開催し、次期衆院選へ向けた党勢回復へ向けて厳しい意見が飛び交い、2時間30分あまりにわたって紛糾した。

4月の衆参補選で3選挙区に公認候補を擁立したが全敗したことなどを受け、党内には執行部の責任論や、G7(先進国首脳会議)広島サミット(19日~21日)後にも衆院解散の可能性が浮上する中で危機感が広がる。

蓮舫参院議員は泉健太代表に対して「代表の指示が補選に成果も結果も出てなかった。一番、変えなくちゃいけないのは代表の認識じゃないですか。何をやりたいか、何にしがみつきたいか、何を発信したいか」と厳しく指摘した。「自分で今日夜、持って帰って、しっかり考えてくれ」とした蓮舫氏に対し、泉代表は「家に帰って、よく考えます」と返答したという。

8日には若手、中堅衆院議員32人が次期衆院選へ向け、289選挙区で候補者を「最低でも200以上の選挙区で擁立すべき」などとした緊急提言書を泉代表に提出するなど、党内の波紋は収まっていない。懇談会後に会見した大串博志選対委員長は「執行部の進退を問う意見はなかった」としたが、「厳しい意見が多かった」とした。【大上悟】