立憲民主党は11日、子育てをしながら議員活動を続ける女性議員が集まり、政治活動と育児の両立などについて意見交換する「ママ議員サミット」を国会内で開いた。初めての開催。リアルとオンラインで、国会議員と地方議員約30人が参加し、日ごろ感じる苦労や悩み、提案を「今日だけは言わせて!」とばかりに、語り合った。

赤ちゃん連れの議員もおり、会場は和室を備えた議員会館の会議室。2児のママでもある石川香織衆院議員(39=北海道11区)が、進行役を務めた。

石川氏は「みなさんと同じで、議員活動と子育ての両立は本当に大変。母親自身が心が折れそうになることもある」と、経験を吐露。出席者からは「夜に会議と飲み会がセットで行われることもある。会議には出るが飲み会は参加しにくい」「夜の会合に出ると『どうして赤ちゃんがいるのにこんな時間に外に出ているの』といわれる。小さい子どもは母親が育てるべきという意識が、世の中に根強く残っていることを痛感する」「子どもがいるのになぜ選挙に出るのと言われた。議員も1つの職業だが、(世間の)理解が少ない」などの声が出た。

出産後に体調がすぐれない場合を考慮し「半年くらいはしっかり休める制度があれば、もっと安心して出産できると思う」という意見もあった。選挙活動中のシッター代の金銭的な負担を訴える声も出た。

石川氏は、会合後の取材に「立憲にはママ議員が多い。働くお母さんはみんな大変だが、1度ママ議員の課題を話そうよということで、開催した。現場の生の声を聞くことができた」と話した。議員本人だけでなく、支える家族をサポートする仕組みが必要との声もあり、今後は男性議員やママ議員の家族に参加してもらうことを念頭においた会の開催も検討する。「女性議員だけの問題ではなく、関係する皆さんを巻き込んで、みんなで考えなければいけない問題。男性にもかかわってもらう視点は大事だと思う」とも話した。

今後もママ議員を集めた会を定期的に開き、女性の政治参加に向けた課題の解決を目指す方針だ。【中山知子】