海の日の17日、全国的にセミの鳴き声が響いて青空が広がる夏日となった。東京・越中島(江東区)の東京海洋大では「海の日記念行事」として学内が無料公開された。海の日制定のきっかけとなった陸揚げされて展示されている明治丸が一般公開され、多くの子ともや家族連れが訪れた。

江東区の区報でイベントを知った地元小学校に通学する美怜さん(小学5年)と母綾子さんは散歩がてら訪れていた。美怜さんは「大学は知っていましたが、明治丸が展示されているなんて知りませんでした」と笑顔で話し「今までコロナでどこにもいけなかったから。今年こそプールに行きたいです」と話した。

明治丸は、明治政府が英国グラスゴーのネピア造船所に燈台巡廻業務用に発注し、1874年(明7)に完成した鉄船。76年、明治天皇が東北と北海道を巡った際、青森から乗船して函館を経由し7月20日に横浜に着いた。この日を記念し、1941年に「海の記念日」が制定され、96年に国民の祝日「海の日」となった経緯がある。

海の日制定以来、東京海洋大では、記念行事として明治丸を公開してきた。しかし、コロナ禍となったこの3年は感染拡大を阻止するため20年から21年は中止し、昨年はイベント規模を縮小して開催していた。

この日は「ホームカミングデー」と称して卒業して20年と50年の卒業生を招待した。21年前に卒業した関口理絵さん(44)は「卒業時に海の日が制定されました。明治丸は学生時代も接することはなかった。コロナ禍でホームカミングデーも招待されていなかった。こうして明治丸と念願の対面もできてよかったです」と笑顔をみせた。【寺沢卓】