藤井聡太王位(竜王・名人・王座・棋聖・棋王・王将=23)に永瀬拓矢九段(32)が挑む将棋の伊藤園お~いお茶杯第66期王位戦7番勝負第4局が19、20の両日、福岡県宗像市「宗像ユリックス」で行われた。後手の永瀬が藤井を下し、シリーズ対戦成績を1勝3敗とした。6連覇にあと1勝と迫っていた藤井は「軍曹」永瀬の「新手」に屈した。第5局は26、27日に徳島市「渭水苑」で行われる。
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藤井は惜しみなく時間を使い、最善を求めた。互いの角を交換して戦型は角換わり。後がない永瀬が52手目に3筋に銀上がりの「新手」をぶつけると、藤井は「あまり見通しが立たなかった」と長考しながらも、8筋を攻め、強手を連発。2日目は主導権を握られ、じりじりとリードを広げられた。挑戦者に傾いた流れを止められなかった。
終局後、藤井は「中盤は選択肢が多く、難しかった。距離感を誤ってしまい、それが致命傷になった」と悔しそうに振り返った。
1日目の午前には対局室に音声が流れるトラブルがあり、対局が中断。規定より1時間ほど早く昼食休憩に入った。2日目は音響設備だけでなく館内全体のスピーカーも電源を切って対応。通常通り静寂の中での対局となったが、「形勢は最後まで厳しい局面が続いた」と振り返った。
タイトル戦2日制7番勝負の九州対局は過去8勝4敗だが、タイトルに「王手」をかけて乗り込んだ九州対局は、これで3勝5敗。相性が良くない。6連覇へ足踏みはしたが、中5日の徳島決戦へ向け「しっかりと準備して臨みたい」とに気持ちを切り替えた。【松浦隆司】

