石破茂首相(自民党総裁)は7日夕、総理官邸で会見し、辞任を表明した。これを受け、自民党は、8日に予定した総裁選前倒しの意思確認の手続きをとりやめ、総裁選をあらためて行い、後任総裁を決める準備に入った。森山裕幹事長は7日の会見で、「できるだけ党員の参加を模索することが大事だ」と述べた。昨年と同様、党員の意思も反映させた「フルスペック」か、所属国会議員と地方組織による「簡易型」か、どのような形式で行うか、検討を急ぐ。「フルスペック」なら、10月上旬にも行われる見通し。

「ポスト石破」選びは、過去最多の9人が乱立した昨年の総裁選に立候補した候補者が中心の顔ぶれになりそうだ。

最有力は、石破首相に自発的な退陣を促し、立場も近い小泉進次郎農相(44)。石破首相が次期総裁に託したコメ政策改革路線の継続も、見込める立場にある。また、多党化の時代に入った国会で、日本維新の会などほかの野党とのパイプの太さも強みだ。

一方、昨年の総裁選で石破首相に決選投票で敗れた高市早苗・前経済安保担当相(64)は、保守層から根強い支持があることに加え、女性初の総理総裁に向けての期待の声がある。高市氏と立場も近い「コバホーク」こと小林鷹之・元経済安保担当相(50)にも、若手や中堅からの待望論が強い。小林氏は7日夜、国会内で記者団の取材に「仲間としっかり相談したい」と述べた。

石破政権を支え、さまざまな政策に精通していることから「困った時の林さん」の声もある林芳正官房長官(64)は安定感があるが、どこまで支持が広がるかは見通せない。また同様に政策通で知られ、旧茂木派を率いた茂木敏充前幹事長(69)は、現在残る唯一の派閥麻生派を率いる麻生太郎最高顧問との意見交換を続けている。

少数与党でもあり、次の総裁が「無風」で確実に次期首相に就任できる保障はない。そのため、どれだけ野党の協力を得られるかという点も新総裁の重要なポイントとなりそうだ。

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