藤井聡太王座(竜王・名人・王位・棋聖・棋王・王将=23)が同学年の伊藤匠叡王(23)の挑戦を受ける、将棋の第73期王座戦5番勝負第5局が28日、山梨県甲府市「常磐ホテル」で行われ、先手の伊藤が藤井を下し、シリーズ対戦成績を3勝2敗とし、王座を初奪取し、2冠となった。これでタイトル獲得3期となり、九段に昇段する。23歳0カ月の2冠獲得は藤井(18歳1カ月)、羽生善治九段(21歳11カ月)の次ぐ、史上3番目の若さとなった。

終局後、伊藤は「激しい展開になり、難しい局面が続いていた」と終盤の激闘を振り返った。

2勝2敗のタイで迎えた大一番。伊藤は得意とする相掛かりの戦型を選択。双方が飛車先の歩を突き合い、がっぷりと組み合った。相掛かりは駒組みの自由度が高く、手が広いのが特徴だ。藤井が中央を積極的に攻め、伊藤が受ける展開が続いた。お互いが1歩も引かない攻防戦。最後は15手詰めで藤井玉を討ち取った。

同学年のライバル対決は2度目もフルセットにもつれ込んだ。昨年4~6月に行われた叡王戦でフルセットの末に伊藤が3勝2敗で初のタイトルを獲得し、藤井8冠の牙城を崩した。再び、藤井からタイトルを奪い、7冠から6冠に後退させた。初の2冠獲得に「まだ実感がわかないが、1つ結果を残すことができてよかった」と喜んだ。

【ひふみんEYE】藤井6冠には大きな課題が残ったシリーズ 将棋界は伊藤2冠と2強時代へ